吉浦ブログ
瀬戸内海に面した呉市吉浦。弥生石器が出土したこの街・吉浦を歩いてみると、昔ながらの人なつっこい人情や情緒を感じます。「かくまでに 思はざりしに 来てみれば いと住みやすき よし浦の里」。この歌は、吉浦八幡神社の山の手の歌碑公園に建立されています。紫式部の父である筑紫守・藤原為時が詠んだ和歌です。いにしえの歌そのままに、今も通じる住みやすき吉浦を、画像で捉えてみました。
おおきな御影石に、「浄土真宗本願寺派 永受山 勝法寺」と刻んであるお寺さんが、呉市吉浦の国道31号線沿いにあります。心のよりどころだけでなく、災害時の避難所にもなっており、まさに町民の駆け込み寺といえます。後ろを振り向けば、31号線を挟んで対峙している吉浦キリスト教会があるんですね。この31号線沿いには、ほかにも薬師寺派の慈光院や金光教吉浦教会があります。コインランドリーが、道をへだてた勝法寺の向い側にあるので、利用しによく行きますが、その折、勝法寺の本堂まえに佇み、手を合わせ、ごあいさつすることがあります(吉浦東本町で)
境内の名物になっているのが、夏に咲く白い百日紅(さるすべり)。その時期になると、無垢の白花が、参詣する人に安らぎを与えます。壁の向こうは、国道31号線。トラックだのバスだの乗用車、パトカー、救急車、消防車、バイク、自転車、通行人などが、行き来します。勝法寺の境内に佇み、百日紅に見とれていると、ギスギスした俗界と清浄な仏界の違いがわかるような感じがします。
勝法寺の外の白壁に、海抜は2.6mと表示してあります。そして、このお寺は、土砂災害と洪水の指定避難所であることがわかります。地震、津波、高潮の避難所としては指定されていないということですね。表示板を見て覚えたようでも、目をはずせば、どういう時の避難指定所なのか、もう忘れてしまいます。日本語、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語で記されていました。
勝法寺の白壁に、半鐘が吊ってありました。合図や知らせるために使うのでしょうか。
1. 御利益