吉浦ブログ
瀬戸内海に面した呉市吉浦。弥生石器が出土したこの街・吉浦を歩いてみると、昔ながらの人なつっこい人情や情緒を感じます。「かくまでに 思はざりしに 来てみれば いと住みやすき よし浦の里」。この歌は、吉浦八幡神社の山の手の歌碑公園に建立されています。紫式部の父である筑紫守・藤原為時が詠んだ和歌です。いにしえの歌そのままに、今も通じる住みやすき吉浦を、画像で捉えてみました。
山並みの左側の少し高い所が、火山(ひやま)です。吉浦の史跡マップには、「藩の直轄地で、御建山(おたてやま)ともいわれ、官有地である。藩が必要な時だけのろしを上げたという。この山の南端・かれい崎に、<お菊のガンギ>という伝説の岩がある」と記されています。ガンギとは階段のことで、お菊岩にまつわる悲恋物語の名所。かるが浜海水浴場から磯伝いに、お菊のガンギといわれるところに行こうとしたら、海上自衛隊呉造修補給所貯油所の鉄条網が張り巡らされており、近づくことはできませんでした。
左側のうすい山並みは、江田島。吉浦池ノ浦町の高台から眺めてみました。
吉浦湾を形づくる山並みの先端が、標高109.6mの火山(ひやま)です。魚見山とおなじように、のろし台として知られています。標高は、広島県砂防課「土砂災害ポータルひろしま」の地図に、表示されていました。
吉浦の街は、五つの山に囲まれています。すなわち西側から、①火山(ひやま)連山、②つばくろ山、③茶臼山(別名・城山)、④鉢巻山、⑤魚見山。山の頂上から吉浦の市街が見渡せるのは、よしうら五山のなかで、茶臼山と魚見山です。
1. ひやま