吉浦ブログ
瀬戸内海に面した呉市吉浦。弥生石器が出土したこの街・吉浦を歩いてみると、昔ながらの人なつっこい人情や情緒を感じます。「かくまでに 思はざりしに 来てみれば いと住みやすき よし浦の里」。この歌は、吉浦八幡神社の山の手の歌碑公園に建立されています。紫式部の父である筑紫守・藤原為時が詠んだ和歌です。いにしえの歌そのままに、今も通じる住みやすき吉浦を、画像で捉えてみました。
水道水や市販のミネラルウォーターの普及で、井戸の水を利用するなんてことは、なくなってきました。だがしかし、吉浦の街なかでは、庭や畑や空き地、路上わきなど、あちこちで井戸を見かけます。コンクリートの蓋がしてあったり、物置台になっている光景もみます。
民家の軒先を補強した「つるべ井戸」の名残がありました。取りつけてある軒下の大きな滑車には、ロープがついており、いつでも使えるようになっていました(吉浦本町)。
つるべ落としの井戸は、水を汲み上げるのに力がいらないから、重宝です。滑車を備え付けた井戸の光景は、めったにみかけません。庭の水撒きや畑の水やりは、電動ポンプが普及し、井戸の蓋を都度々々あけなくてもすむようになってきました。
1. つるべ