吉浦ブログ
瀬戸内海に面した呉市吉浦。弥生石器が出土したこの街・吉浦を歩いてみると、昔ながらの人なつっこい人情や情緒を感じます。「かくまでに 思はざりしに 来てみれば いと住みやすき よし浦の里」。この歌は、吉浦八幡神社の山の手の歌碑公園に建立されています。紫式部の父である筑紫守・藤原為時が詠んだ和歌です。いにしえの歌そのままに、今も通じる住みやすき吉浦を、画像で捉えてみました。
手紙をポストに投函するとき、吉浦の街なかを貫くこの地点に佇むことが、よくあります。ここからの眺めは、じっくりと見通せるので、心をとらえます。
うしろに茶臼山があり、はるか前方に紺碧の瀬戸の海があり、よくよくみると、米粒ほどの小島が見えます。無人島の小麗女島です。さらにその向こうに浮かぶのは、東能美島と江田島。山の手から吉浦本町のアーケード街に向かって、一直線の県道278号焼山吉浦線が貫いているこの光景は、 まるでスキーの助走路・シャンツェのようでもあり、超ロングすべり台のようにも感じます。
ここから真正面のJR呉線の吉浦駅ロ-タリーまで、約700m。晴れた初夏の一日、しばし目をこらして、一直線の吉浦路に見とれました。(吉浦中町で)
1. ロングスロープ